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亀とすっぽんって違うの?

背中に甲羅を背負って四つん這いで歩く亀。すっぽんも同じ形をしています。そんな亀とすっぽんには、何か違いがあるのでしょうか。

すっぽんは、カメ目スッポン科キョクトウスッポン属に分類されます。日本でも見かけるイシガメなどと同じカメの一種です。
分類上は、他の亀と同じなのですが、実はすっぽんは亀とは違ういくつかの特徴を持っています。

すっぽんと亀の甲羅の違い

すっぽんと亀の大きな違いは、甲羅の硬さです。亀は、外敵に襲われると固い甲羅の中に隠れて身を守ります。
すっぽんにも同じように甲羅が付いていますが、実はすっぽんの甲羅は固くありません。
一般的な亀の甲羅は、背中の骨と肋骨が変化してできたものです。さらに、甲羅の表面には鱗板という薄い鱗が覆っています。この鱗板は、亀の甲羅の六角形の模様を形成していて、衝撃から身を守ってくれる重要な要素でもあります。

これに対し、すっぽんの甲羅の表面は柔らかい皮膚の状態です。土台の骨の部分も他の亀に比べて平らで小さく、表面を覆う鱗板がありません。その代わりに、ゼラチン質の皮膚が甲羅の周りを覆っているのです。
すっぽんを食べてみるとわかるのですが、すっぽんの甲羅を覆う皮膚の部分は柔らかいため食べることができます。プルプルのゼラチン質でコラーゲンをたっぷり含んでいるため、鍋に入れるなど美味しい食材として扱われています。

すっぽんは亀より臆病

すっぽんと亀の違いは、性格にも見られます。
一度噛み付いたら離さないというすっぽんは、攻撃的なイメージが強い生物です。しかし、実はその性格はとても臆病なのです。

一般的な亀は、外敵が来ると固いシェルターのような甲羅の中に逃げ込むことができます。これに対し、すっぽんの甲羅は柔らかく小さいもの。外敵に襲われると打撃を受ける危険があるのです。そのため、すっぽんはとても臆病な性格をしています。
物音が聞こえるとすぐに隠れてしまったり、養殖場でも人がいると食事をしないといいます。
また、主に水中で生活しているすっぽんは、陸上ではとても不安になるようで、陸上で噛み付くとなかなか離してはくれません。しかし、水中に移動させると安心して離してくれるといわれてます。

攻撃的なのも、臆病で怖がりだからこそ、自分を守るために攻撃して来るのでしょう。そう思うと、なんだかすっぽんが可愛く思えてきます。

爪の数が違う

亀やすっぽんの足の指先には、尖った爪がついています。この爪は、全ての指に付いているわけではありません。

亀の前足の指には5本全て爪がついていますが、後ろ足には4本しか爪がついていません。ただ、爪はついていませんが、標本などを見ると5本目の指の骨は存在しています。

すっぽんの場合は、1本目~3本目までの指には爪がついています。しかし、4本目と5本目の指には爪はなく、水かきと手のひらに一体化して埋もれているような形で存在しています。
一見すると、すっぽんの指は3本のように見えますが指の骨は亀と同じく5本あるのです。
つまり、すっぽんと亀の指は、「骨の数は同じで爪の数が違う」ということです。

どうして指と爪の数が違うのかは、わかりませんが、爪がない指はあまり指として使われないため爪が退化しているのかもしれませんね。

すっぽんにそっくりな亀「スッポンモドキ」

これまで、亀とすっぽんの違いを挙げてきましたが、亀の中にはすっぽんにそっくりな亀もいます。その名も「スッポンモドキ」です。
スッポンモドキは、豚のような鼻をしたすっぽんのような顔を持つ亀です。見た目はすっぽんのようですが、スッポンモドキ科というすっぽんとは別の種族に分類されています。
インドネシアやオーストリアなどに生息していて、食用としても用いられています。環境の変化による現象とともに、一時期食用やペット用に乱獲されたため、現在は数がとても少なくなってしまった生物です。

スッポンモドキは、すっぽん科に最も近い種族だとされていて、見た目もすっぽんに近いのですが、やはり異なる部分もあります。
例えば、スッポンモドキの手足はオールのような形で、水をかき分けやすくなっています。どちらかというとウミガメの手足に似た形です。スッポンモドキは、産卵のために陸に上がる以外は水中で暮らしているため、手足が水中での生活に適した形になっています。

まとめ

すっぽんと亀は、同じカメではありながら甲羅や手足、性格などに違いがあります。さらに、すっぽんと亀の間に位置するスッポンモドキという生物もいます。
ひとくちに亀といっても、実にいろいろな種類がいるので面白いですね。

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