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すっぽんは冬になると冬眠するの?

イシガメやクサガメといったもともと日本に生息している亀は、冬になると冬眠します。では、すっぽんも同じように冬眠するのでしょうか。
実は、すっぽんは他の亀と同じように約半年もの間冬眠する生き物なのです。
今回は、そんなすっぽんの冬眠について迫ります。

すっぽんが冬眠する時期

すっぽんが普段生活しているのは、池など淡水の水の中です。普段すっぽんは岩の隙間に隠れたり、水底の泥の上に伏せたりして過ごしています。
すっぽんは変温動物なので、外の気温が低くなると体温を保てなくなってしまいます。そのため、水温が15度以下になる10~11月頃になると、地底の泥に潜って冬眠します。寒い間は、できるだけ動かずエネルギーを消費しないように眠り続けるのです。そして、気温が15度以上になる4月頃になると冬眠から目覚め、再び活動を始めます。

外の環境が寒い場合、すっぽんは体温を適応させることができず、エネルギーを温存するため冬眠します。
しかし、冬であっても気温が高ければ、すっぽんは活動することができます。
皮膚が柔らかい稚亀の間は、冬眠するのは危険だと言われています。そのため、すっぽんの養殖場では、稚亀の時期は冬もボイラーなどを使って温度を上げて、冬眠させずに餌を食べさせたりして育てています。

冬眠は泥の中で

すっぽんといえば、噛み付いたら離れないというちょっと怖いイメージがあります。しかし、実はすっぽんはとても臆病な生き物です。物音がすると水中に逃げ込んでしまったり、人がいるところでは餌を食べないといった特性もあります。

安心できるのは陸上よりも水中のようで、噛み付かれたときに水中に入れると安心して離すと言われています。
冬眠を行うのも、安心できる水の中です。冬眠中は、活動をほぼ停止しているため、周囲に外敵が来ても対応することができません。そのため、池の底にある泥の中に潜って冬眠します。

冬眠とすっぽんの体重

夏頃にたくさん餌を食べたすっぽんは、気温が下がる頃からだんだん餌を食べなくなります。これは、冬眠に入るときに、お腹の中に餌やフンなどが残っていると、冬眠中にお腹の中で腐ってすっぽんが病気になってしまうことがあるからです。

9月~10月に入ると、すっぽんはお腹の中を空っぽにできるよう、食べ物の量を減らして冬眠に備えていきます。そして、10月の終わりから11月頃には、泥の中に潜って冬眠し始めます。
冬眠中は、約半年もの間、餌を食べずに眠り続けるため体重の低下は避けられません。冬眠を終えると、すっぽんの体重は約1割ほど減少してしまいます。

冬眠と養殖方法

すっぽんの冬眠は、大きく体重が減ってしまう原因となるため、すっぽんの養殖方法にも関わってきます。

すっぽんを出荷する場合、500g~1.2kgといった出荷サイズにまで成長させないといけません。冬眠すると、その都度体重が落ちてしまうため、出荷までに3年~4年といった長い時間がかかってしまいます。
そこで、すっぽんの養殖場では冬眠させる露地(ろじ)養殖のほかに、加温養殖という方法ですっぽんを育てることもあります。

加温養殖とは、ハウスやボイラーなどで温度を上げたり、温泉のお湯などを使って人工的に水温を保つ養殖方法です。この方法だと、冬眠させずに育てることができるため、途中で体重が減ることもありません。そのため、出荷までにかかる期間は1年~2年程度。露地養殖よりも早い期間ですっぽんを大きく育てることができるのです。

この加温養殖は、冬眠を省いて短期間ですっぽんを成長させるという効率の良い養殖方法です。しかし、自然の周期を縮めて成長を促進させる養殖方法なので、自然のサイクルの中で育てる露地養殖と比べると肉質が変わってしまうという意見もあります。

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