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すっぽんで注目すべきビタミンB1の効果

すっぽんには、ビタミン・ミネラル・アミノ酸などさまざまな栄養が含まれています。
ビタミン・ミネラルの中でもすっぽんに多く含まれているのが「ビタミンB1」。すっぽんの疲労回復効果を支える大切な成分です。
今回は、この「ビタミンB1」の効果・効能やその性質について注目してみましょう。

ビタミンB1とは

ビタミンB1、B2、葉酸、パントテン酸など、ビタミンB群は8種類あります。その中の1つが、「ビタミンB1」です。ビタミンという名前がついていると、なんだか肌や健康に良さそうというイメージが浮かぶと思います。でも、実際にどんなものかはよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこでまずは、ビタミンB1がどんな成分なのかを見ていきましょう。

ビタミンB1はどんな成分?

ビタミンB1は、水に溶けやすい水溶性ビタミンです。熱に弱いため調理することで、その30%から50%が失われてしまうと言われています。米の胚芽の部分や、豚肉、豆類などに多く含まれる成分で、別名チアミンとも呼ばれています。

ビタミンB1の歴史

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江戸時代、それまで玄米を食べていた人々の間で、精米した米を食べる習慣が広まりました。すると、江戸を中心に各地で脚気という病気が流行したのです。脚気は「江戸患い」とも呼ばれた病気で、大正時代を過ぎてもなお多くの死者を出していました。
1910年、農学者の鈴木梅太郎が、この恐ろしい病「脚気」を予防するための成分を米糠から発見します。それが今の「ビタミンB1」です。鈴木はこの成分を「オリザニン」と名付けました。
しかし、この発見は世界に向けて発表されることはありませんでした。そのため、翌年ポーランドのカシミール・フランクが発見し名付けた「ビタミン」という名前が世に定着することになったのです。

ビタミンB1の効果・効能

脚気の予防成分として発見された「ビタミンB1」は、それ以外にもさまざまな効果・効能を持っています。次は、そんなビタミンB1の効果・効能を見てみましょう。

糖の代謝をサポートして疲労回復

ビタミンB1は、すっぽんだけでなくうなぎや豚肉にも多く含まれる成分です。すっぽんにうなぎといえば、元気が出る食材の代表ですよね。
実はビタミンB1には、エネルギーを生み出して体に元気を与える効果があるのです。

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仕事や運動をするときには、たくさんのエネルギーが必要です。エネルギーがなくなると、疲れて体や頭の動きが鈍ってきてしまいます。
このエネルギーは、糖や脂肪を分解し体内でエネルギーに変換することで生まれます。これが代謝です。
ビタミンB1は、この糖の代謝において重要な役割を果たします。

代謝の中でのビタミンB1の役割

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ご飯やパンなどの炭水化物を食べると、体内でブドウ糖に分解され、エネルギーの材料になるように加工されていきます。
まず、ピルビン酸という物質に変わり、そこからエネルギーの原料であるアセチルCoAに変わります。このアセチルCoAという物質になってはじめて、エネルギーを作り出すことができるのです。
ビタミンB1は、ピルビン酸をアセチルCoAに変える時に欠かせない成分です。

糖の代謝にビタミンB1が足りないとどうなる?

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糖の代謝でビタミンB1が足りないと、ピルビン酸をアセチルCoAに変えることができません。
ピルビン酸のままではエネルギーを作ることができないため、エネルギーが不足してガス欠のような状態になってしまいます。

さらに、アセチルCoAになれなかったピルビン酸の一部は「乳酸」に変わります。「乳酸」は、疲労物質です。これが体内に溜まると疲労感を感じてしまいます。
糖の代謝にビタミンB1が足りないと、エネルギーが不足しどんどんと疲労を感じてしまうのです。

反対に、ビタミンB1が必要量体内にあれば、スムーズにエネルギー生産を行うことができます。すると、乳酸の発生量も少なくなるため疲労感を感じにくくなります。

脳や神経の働きをサポート

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ビタミンB1は、糖の代謝に欠かせない成分です。この糖の代謝によって生まれるエネルギーは、体だけに使われるのではありません。脳も糖の代謝で出来たエネルギーを必要とします。
実は、脳は体の他の部位のように、脂肪をエネルギーにすることはできません。脳は、糖の代謝だけでエネルギーを持続しているのです。
そのため、ビタミンB1が不足して糖の代謝が落ちてしまうと、脳のエネルギーが足りなくなり、脳の働きも弱ってしまいます。

脳は、体のさまざまな部分に指令を出している司令官のようなものです。この部分が弱ると、体を動かすための中枢神経や末梢神経に異常が出てきてしまいます。
ビタミンB1は、脳のエネルギーを生み出し、その働きをサポートする大切な成分なのです。

ビタミンB1が不足するとどうなるの?

ビタミンB1が不足するとどうなるのでしょうか。ビタミンB1不足が原因で起こる病気や症状を見てみましょう。

脚気

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ビタミンB1が慢性的に不足することで起こるのが脚気です。脚気の症状は、食欲不振や疲労感から始まります。症状が進行すると、末梢神経に異常をきたして足がしびれたり、心臓機能が低下し心不全になることもあります。

ウェルニッケ脳症

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ビタミンB1の不足は、脚気のような末梢神経障害のほか、脳などの中枢神経にも障害を起こすことがあります。この中枢神経障害によって起こるのが、「ウェルニッケ脳症」です。この病気は、歩行が不安定になったり意識障害などの症状をもたらします。症状が重度になると、昏睡状態になることもあります。

脚気は現代の食生活では起こりにくい病気ではありますが、偏った食生活、清涼飲料やお酒の量が多い人はビタミンB1が不足しやすいため、現代でもかかることがあるようです。普段からバランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
また、ビタミンB1は水溶性なので汗や尿と一緒に排泄されます。そのため、汗を多くかく夏や水分を多く摂った時はビタミンB1をしっかりと摂るように心がけることが必要です。

ビタミンB1はどのくらい摂るといいの?

ビタミンB1はエネルギーを生み出し、体や脳を健康に動かすために欠かせない成分です。不足すると、エネルギー不足や疲労感などさまざまな弊害が出てしまいます。
では、1日にどのくらいビタミンB1を摂るといいのでしょうか。

1日の摂取量

ビタミンB1の1日の推奨摂取量は、以下のとおりです。

●ビタミンB1摂取推奨量(mg/日)

男性 女性
15歳~17歳 1.5 1.2
18歳~29歳 1.4 1.1
30歳~49歳 1.4 1.1
50歳~60歳 1.3 1.0

ビタミンB1は、体に必要な量を超えると尿で排泄されるという特性があります。そのため、過剰摂取による悪影響は報告されていません。
摂り過ぎないよう注意するよりも、不足しないように積極的に摂っていきたい成分です。

すっぽんのビタミンB1含有量

ビタミンB1の1日の推奨摂取目安量は、女性が1.0mg~1.2mg、男性が1.3mg~1.5mgです。
これに対し、すっぽんには100gあたり0.91mgのビタミンB1が含まれています。
すっぽん100gとは、すっぽん鍋一人前分くらいの量です。これだけの量で、1日の推奨摂取量の60%~90%を摂ることができます。またすっぽんの栄養が凝縮されたサプリメントも多く販売されていますので、これを利用するのもいいでしょう。

なんだか毎日疲れが取れない。疲労感が強い。そんなときは、ビタミンB1不足が原因かもしれません。すっぽんを始めとしたビタミンB1が豊富な食材を摂って、普段からビタミンB1をしっかりと補うようにしましょう。

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