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すっぽんで注目すべきビタミンDの効果

古くから滋養強壮の食べ物として愛されてきたすっぽん。すっぽんには、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養が詰まっています。
そんな中でも、今回注目したいのはビタミンDです。ビタミンDは、アミノ酸やビタミンB1と並ぶすっぽんの代表的な成分です。

ビタミンDは、油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。カルシウムやリンなどの骨を作る成分の吸収を促進する効果があります。さらに、カルシウムの吸収をサポートすることでイライラを抑え、免疫力を高める効果も持っているため、幅広い年代で不足しないよう補っていきたい成分です。
それでは、まずすっぽんにはどのくらいビタミンDが含まれているか見てみましょう。

すっぽんに含まれるビタミンDの含有量

ビタミンDを含む食品は、多くはありません。ビタミンDは、すっぽんのほか魚介類やきのこなどに含まれています。それぞれの食品のビタミンD含有量は、以下のとおりです。

●食品にふくまれるビタミンD(μg/100g)

ビタミンD含有量
あんこうのきも 110
しらす干し(半乾燥) 61
いわし(丸干) 50
紅鮭 33
さば 11
かつお 4
すっぽん 3.6
まいたけ 3
しいたけ 2
えのき 1

すっぽんには、100gあたり3.6μgのビタミンDが含まれています。この量は、紅鮭(33μg/100g)やさば(11μg/100g)といったほかのビタミンDを含む食品と比べて特別多いというわけではありません。
では、すっぽんに含まれるビタミンD3.6μgは、1日あたりのビタミンD摂取量に対して一体どのくらいの量なのでしょうか。ビタミンDの推奨摂取量を見てみましょう。

●ビタミンDの推奨摂取量(μg/日)

男性 (耐容上限量) 女性 (耐容上限量)
15歳~17歳 6.0 (90) 6.0 (90)
18歳~29歳 5.5 (100) 5.5 (100)
30歳~49歳 5.5 (100) 5.5 (100)
50歳~69歳 5.5 (100) 5.5 (100)

成人男女の1日あたりの推奨摂取量は、5.5μgです。すっぽん100gに含まれるビタミンDは3.6μgですので、すっぽん100gを摂取することで、1日の推奨量の半分以上のビタミンDを摂ることができます。ビタミンDを含む食品の種類が比較的少ないことを考えると、この数字は大きいものです。
さらに注目したいのは、すっぽんにはビタミンDと相性の良い成分がたくさん含まれているということです。

すっぽんに含まれるミネラルとビタミンDの働き

すっぽんはビタミンDのほかにも、さまざまなビタミンやミネラルが含まれています。その中でも、カルシウムとリン、そしてマグネシウムはビタミンDと相性がいい成分です。

●すっぽんのカルシウム・リン・マグネシウム含有量(mg/100g)

含有量
カルシウム 18
リン 88
マグネシウム 10

カルシウムとリンは、骨や歯を形成する成分です。食品に含まれるカルシウムの吸収率は、20%から50%程度ととても低いもの。ビタミンDは、そんなカルシウムやリンの吸収をサポートする成分です。この2つの成分とビタミンDを一緒に摂ることで、カルシウムとリンをより効率的に吸収することができるのです。

マグネシウムも、カルシウムやリンと同じく骨や歯を形成する成分の一つです。マグネシウムを専門に研究しているキャロライン・ディーン博士は、マグネシウムはビタミンDの代謝をサポートする成分で、ビタミンDがしっかりと効果を発揮するためには欠かせない成分だとしています。
つまり、マグネシウムはビタミンDの効果をより引き出してくれる成分なのです。

カルシウム、リン、マグネシウム。すっぽんには、ビタミンDと相性の良いこの3つの成分が含まれています。
「マグネシウムがビタミンDの効果をしっかりと引き出し、ビタミンDがカルシウムとリンの吸収率をしっかりと上げる。」すっぽんを食べることで 、この3つの成分とビタミンDの相乗効果を得ることができるのです。

ビタミンDの不足と過剰摂取

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ビタミンDを摂るときに、気をつけておきたいのが過剰摂取です。
ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンがあります。水溶性ビタミンは、過剰に摂取した場合尿と一緒に排出されるため、通常過剰摂取の心配はありません。しかし、ビタミンDをはじめとした脂溶性ビタミンは、体内に蓄積されてしまうため過剰摂取に注意が必要です。

ビタミンDを過剰摂取すると、高カルシウム血症になり下痢や嘔吐といった症状が起こります。
通常の食事で食べるくらいの量であれば、ある程度体内で調整されるため心配ありません。しかし、サプリで継続してビタミンDを摂るときは過剰摂取に注意しましょう。

また、ビタミンDが不足した場合は、カルシウムの吸収に弊害が出るためイライラなどの精神的な症状が起こります。さらに、不足が続くと「くる病」や「骨軟化症」など骨に異常が見られるようになります。骨が成長していく成長期や、ストレスでカルシウムが不足しがちなときなどは、ビタミンDが不足しないように注意しましょう。

ビタミンDの効果をもっと引き出すすっぽんの食べ方

すっぽんに含まれるビタミンDの効果をより引き出すためには、ビタミンDと相性のいいマグネシウムやカルシウム、リンが含まれる食材を一緒に摂るとより効果的です。

マグネシウム・カルシウム・リンを多く含む食品

●マグネシウムを多く含む食品
なまこ、油揚げ、納豆、がんもどき、あさり、つぶ貝、たくあんなど

●カルシウムを多く含む食品
桜えび、プロセスチーズ、いかなご、ししゃも、がんもどき、小松菜など

●リンを多く含む食品
しらす干し、プロセスチーズ、卵黄、いくら、たらこ、ハムなど

すっぽん鍋の副菜としてこういった食品を添えると、すっぽんのビタミンDとの相乗効果で、カルシウムやリンをよりたくさん吸収することができますよ。
ただし、リンを多く摂りすぎるとカルシウムの吸収を阻害してしまうので、注意が必要です。カルシウムとマグネシウムのバランスは、2:1。カルシウムとリンのバランスは1:2が理想だと言われています。バランスよく栄養を摂取するようにしましょう。

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